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診療報酬改定セミナー2024 看護モニタリング

2017年、出生数は100万人を切り、人口は40万人超の減少となる見込み―厚労省

2017.12.25.(月)

 今年(2017年)における出生数は94万1000人、死亡数は134万4000人で、我が国の人口は前年から40万3000人の自然減となる見込みである—。

 こういった状況が、厚生労働省が12月22日に公表した2017年の「人口動態統計の年間推計」から明らかになりました(厚労省のサイトはこちら)。自然減のペースが速まっている状況を再確認できます。

2017年は、前年に比べて出生数が3万6000人ほど減少し、死亡数は3万6000人ほど増加している

2017年は、前年に比べて出生数が3万6000人ほど減少し、死亡数は3万6000人ほど増加している

人口動態の各要素の動きをみると、出生数(実線)が減少し、死亡数(破線)が増加していることが分かる。両者がクロスした、つまり死亡数が出生数を上回った2007年から人口は自然現象モードに入ってる

人口動態の各要素の動きをみると、出生数(実線)が減少し、死亡数(破線)が増加していることが分かる。両者がクロスした、つまり死亡数が出生数を上回った2007年から人口は自然現象モードに入ってる

人口減少モードに入って10年、減少ペースは早まる

 厚労省は、12月下旬(従前は翌年の1月1日)に、その年の「人口動態統計の年間推計」を公表しています。推計項目は、その年の▼出生数▼死亡数▼婚姻件数▼離婚件数▼死産数—の5項目。さらに秋には確定版(人口動態統計(確定数)の概況)も示されます。

人口構成の変化は「疾病構造の変化」にもつながり、また少子化は「将来の医療・介護提供体制の脆弱化」ももたらすため、年金制度はもとより、医療・介護制度を考える上でも重要な統計資料となります。

まず今年(2017年)の出生数を見ると94万1000人と推計され、昨年(2016年)の確定数97万6978人にから3万6000人ほど減少する見込みです。2015年には出生数が一時的に増加しましたが、2年連続で100万人を切っています。また、人口千対(1000人当たり)の出生数である出生率は7.5で、前年から0.3ポイント低下してしまいました。

次に死亡数は134万4000人と推計され、昨年(2016年)の確定数130万7748人から3万6000人ほど増加する見込みです。人口千対の死亡数である死亡率は10.8で、前年から0.3ポイント上昇しています。

高齢者の増加に伴い、死亡数・死亡率が増加・上昇することは当然ですが、これを補って出生数・出生率が増加・上昇しなければ人口は減少していきます。

出生数と死亡数の差である「自然増減」を見ると、今年(2017年)はマイナス40万3000人となり、前年(確定数マイナス33万770人)から7万2000人の減少となりました。つまり、移住などを除外してみると、我が国の人口が前年に比べて40万人を超えて減少することになります。

これを人口千対の自然増減数として見てみると、マイナス3.2で前年よりも0.6ポイントの低下となりました。人口が1000人と考えると、「1年間で3人強のペースで減少している」格好で、少子化が進めば、さらに人口減少のスピードは減少していきます。

我が国の人口自然増減の推移を見ると、10年前の2007年から確実な減少モードに入り、そのペースは早まっていることが再確認できます。

我が国では2007年から本格的な人口減少社会に入り、徐々に減少ペースが加速(自然減の数値が拡大)していることが分かる

我が国では2007年から本格的な人口減少社会に入り、徐々に減少ペースが加速(自然減の数値が拡大)していることが分かる

 
 出生数・出生率と関連の深い、婚姻の状況をみると、今年(2017年)の婚姻件数は60万7000組で、前年(確定数62万531組)から1万4000組ほど減少する見込みで、婚姻率(人口千対)は4.9(前年から0.1ポイント低下)となりました。

なお、死産数は2万胎と推計され、前年(確定数2万934胎)から1000胎ほど減少しています。

 
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